1930年代の古いトラウザー

1930s summer pants fabric


来年の春発売に向けて、1930年代のサマーパンツをベースにしたアイテムの開発についてお話しします。

ヴィンテージのサマーパンツ

プリクエルでは1930年頃のフランス軍将校用サマーパンツの生地を参考に、オリジナルのオックスフォード生地を制作しました。ヴィンテージのオックスフォード生地は、適度な通気性と耐久性を持ち、長時間の着用に適しています。この生地を再現するために、オリジナル製品から一部を切り出し、糸の太さ、凹凸感、織りの密度などを細かく検討しました。

ヴィンテージのパンツと生地

こうして、同じ糸番手と織り方で生地を忠実に再現し、その生地を使って作ったサマーパンツがこちらです。

プリクエルのサマーパンツ

この生地は、手触りが非常に良く、見た目にも奥行きがあり、とても素敵です。しかし、サンプルを作成して気づいたのは、生地が少し透けてしまうということでした。

 

プリクエルのオリジナルの生地

透け感をどう解決するかを考え、「目つぶし加工」を試してみました。この加工をすると、生地の隙間が埋まり、透けにくくなるのですが、問題が一つあります。目つぶし加工をすると、生地の凹凸感が消えてしまい、さらに光沢が出てしまうんです。これでは、オリジナルの風合いとは違った印象になってしまいます。


プリクエルのサマーパンツのサンプル

オリジナルの1930年代の生地の雰囲気をできるだけ忠実に再現したいという思いが強かったため、最終的には、透け感をある程度許容し、目つぶし加工は行わないことに決めました。凹凸感やムラ感を生かしたこの生地こそが、サマーパンツの魅力だと思ったからです。

透け感が気になる場合は、インナーで調整していただくことで、当時の雰囲気をそのままに楽しんでいただけるアイテムになったと思います。

今後、さらに改良を重ね、来年の春の発売に向けて進行していきます。お楽しみに!





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