Musée de l'Impression sur étoffes

Musée de l'Impression sur étoffes

「ミュルーズ染織印刷博物館」は、フランス東部ミュルーズに位置し、世界でも有数のプリント生地に特化した魅力あふれる博物館です。



18世紀末から19世紀初頭にかけて、ミュルーズはヨーロッパのテキスタイル産業の中心地として栄え、多くのプリント工場が軒を連ねていました。


博物館では、18世紀から現代までの多彩なプリント生地コレクションを通じて、歴史と技術の軌跡を辿ることができます。特に、1900年前後の貴重な生地サンプル帳や、当時実際に使われた製版技術の道具、木製プランシェ(木版ブロック)、19世紀のローラープリント機などの本物の機械が間近で見られ、その迫力に圧倒されるでしょう。



また、長年にわたりHermèsと協力し、多数の精緻なスカーフコレクションを所蔵。1枚のスカーフに1,000以上もの線が描き込まれ、馬具や神話、動植物、ペルシャ文様など、細部まで物語性豊かなデザインはまるで絵巻物のような美しさです。




 

 

エルメスのスカーフは、1枚に1,000以上の線や細部が詰め込まれていることも珍しくありません。

例えば、馬具、神話、動植物、ペルシャ文様など、テーマごとに精密な描写がされ、まるで“絵画”や“細密画”のような美しさを持っています。



また、博物館内には18世紀から20世紀半ばまで用いられた「木製プランシェ」(木版ブロック)が、博物館の常設展示に含まれており、実物を観覧できます。






19世紀初頭~中頃の ローラープリント機(印刷ローラー式)が展示されいます。

18世紀から20世紀にかけて使われた本物のプリント機械も多数展示されています。

この博物館は、布を単なる素材としてではなく、時代を映し人々の暮らしと文化を繋ぐ“物語のキャンバス”として体感できる場所。ファッションやデザインに興味がある人はもちろん、歴史や手仕事の奥深さに触れたいすべての人にとって、訪れる価値のある“布の聖地”です。


パリからはTGVで約3時間、ストラスブールからは電車で約1時間。ミュルーズ駅から徒歩15分のアクセスも良好です。ぜひ一度訪れて、布の魅力に包まれる特別な体験をしてみてください。

施設名    Musée de l’Impression sur Étoffes
所在地    14 Rue Jean Jacques Henner, 68100 Mulhouse, France
開館時間    火〜日曜:13:00〜18:00
休館日    月曜、祝日

 





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